木魚歳時記

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2013-12-27から1日間の記事一覧

木魚歳時記 第828話

駛水 清涼なるは 楽し法財自から集まるは 快し智を得て明慧なるは快し慢を滅して邪無きは 快し これは『出曜経』(しゅつようきょう)というお経にあることばです。 駛水(しすい)、すなわち流れる河は清涼(せいりょう)で、人間の私意(しい)つまり<私…

木魚歳時記 第827話

青色青光 黄色黄光 赤色赤光 白色白色 青い色には青い光りが、黄色い色には黄色いゆかしさが、赤い色には赤い輝きが、白い色には白いたたずまいが・・『阿弥陀経』という教典に出てくることばです。 釈迦は生まれると七歩あゆまれ、天と地を指さし「天上天下…

木魚歳時記 第826話

松のことは松にならへ 竹のことは竹にならへ 俳聖・松尾芭蕉(まつおばしょう)のことばです。自分の早合点、早とちり、つまり<ひとりよがり>を戒めたことばです。習い事を志す者は、自分流を捨てて師の求められた<道>をたどることがまず手始めです。 す…

木魚歳時記 第825話

人生は、やり直すことはできないが見直すことはできる 金子大栄先生のおことばです。<やり直す>とは人生を過去に遡って修正することはできません。しかし、今日、明日、つまり未来に向けて人生を改善することは可能である。そんな意味となるのでしょうか。…

木魚歳時記 第824話

見ずや君 明日は散りなん花だにも 力の限りひとときを咲く 有名な九条武子さまのお歌です。明日になれば散ってしまうであろう一輪の花も、今、精いっぱいに咲いているではないか・・この世に起こるできごともおなじです。この世のできごとを・・その事実を事…

木魚歳時記 第823話

入門者上求菩提出門者下化衆生 所用があって、東大路馬町東入るにある法然上人ゆかりの正林寺(しょうりんじ)に出かけました。山門の両脇に上記のことばがかかげてありました。 「門を入る者は自身の菩提(ぼだい)つまり悟りを求めることを誓い、門を辞す…

木魚歳時記 第822話

経寸十枚、是れ国宝に非ず。一隅を照らす、此れ則ち国宝なり。 『山家学生式』(さんげがくしょうしき)にある伝教大師(でんきょうだいし)のおことばです。 立派な人材を育てることが国の宝となるのであって、経寸(けいすん)、つまり財貨の多い少ないが…

木魚歳時記 第821話

仏心とは大慈悲是なり、無縁の慈を以って諸の衆生を摂したまう 『観無量壽経』(かんむりょうじゅきょう)に出てくることばです。 仏心(ほとけごころ)、仏(ほとけ)の「慈悲」(じひ)とは、私たち衆生の心の悩みを救ってくださる・・仏の<いつくしみ>…

木魚歳時記 第820話

百尺の竿頭(かんとう)に一歩を進む(中略)思ひ切りて心身ともに放下(ほうげ)すべきなり 曹洞宗(そうとうしゅう)の開祖(かいそ)道元禅師(どうげんぜんじ)さまのおことばです。 百尺の竿(さお)の先に立てば身のすくむ思いがするでしょう。しかし…

木魚歳時記 第819話

足あとの 残らば残れ足あとの 消えなば消え ね ひとり旅ゆく 孤高の哲学者と慕(した)われた小笠原秀實先生のお歌です。 さてホームページ(『続・木魚歳時記』:第10話まで)を本にしようと考えています。セピア色に変色した一枚の写真が、その人物の<…

木魚歳時記 第818話

知恩院(ちおんいん)が建ったときのことじゃ。本堂に、童(わらし)が坐っておった。わけをきくと「自分は、昔からここに棲んでいた白狐(びゃっこ)じゃが、本堂が建って棲家を奪われて困っています」と答えたそうな。 「阿弥陀仏と十声となえてまどろまん…

木魚歳時記 第817話

昔、東海道。いま、国道一号線(東京へ)の出発点の三条大橋の西北に檀王法林寺(だんのうほうりんじ)という寺がある。京で<だん王さん>と親しまれるこの寺の呼び名については、二つのわけがあるそうな。 「とやかくいわんと、念仏申さっしゃい」(上田さ…

木魚歳時記 第816話

妙円寺(みょうえんじ)は、八月十六日の「妙法」(みょうほう)の送り火で名高い、松ヶ崎にある日蓮宗(にちれんしゅう)の寺じゃ。このあたりは、旧松ヶ崎村といわれる日蓮宗信者の村落じゃった。それ以上に<松ヶ崎の大黒天>として信仰を集めている。 「…

木魚歳時記 第815話

伽羅観音菩薩(きゃらかんのんぼさつ)は、青竜寺(せいりゅうじ)の本尊さまでじゃ。伽羅(きゃら)と呼ばれる香木を用いて、伝教大師(でんぎょうだいし)により刻まれたと伝えられているそうな。 「風のように歩けそうです」(高村光太郎「人生」) 青竜…

木魚歳時記 第814話

珍皇寺(ちんこうじ)のある<六道の辻>あたりは、昔から、この世とあの世の分かれ道と信じられていた。また、あの世とこの世を行き来することができる場所とも信じられていた。 「生きる時間が 黄金のように光る」(村野四郎「鹿」) 昔、小野篁(おののた…

木魚歳時記 第813話

「烏芻沙摩明王」(うすさまみょうおう)をお祀(まつ)りする大竜寺(だいりゅうじ)は、もとは、裏寺町の繁華街にあったが、いまは右京区の福王子のあたりに移転した。 「いだかれてあるとも知らずおろかにも われ反抗す大いなる手に」(九条武子) 昔、都…

木魚歳時記 第812話

泉涌寺の総門をくぐると、丈六(じょうろく)の釈迦を安置した戒光院(かいこういん)がある。身の丈が約五・五メートル・・昔から、大きな仏像は<丈六さん>と呼んだそうな。 「本気なら何をしたって 立派だからね」(里見弴「多情仏心」) この釈迦如来(…

木魚歳時記 第811話

蓮華王院(れんげおういん)という正式な名前があっても、そう呼ぶ人は少ない。南北に二百五十メートル。柱と柱の間数(けんすう)が三十三もあるところから、そう呼ばれているそうな。 「人はひとりであるとき いちばん強い」(吉田絋二郎「青い毒薬」) 木…

木魚歳時記 第810話

江戸時代から続く囲碁(いご)の本因坊(ほんいんぼう)の<タイトル>は、そのルーツが東大路仁王門を東に入った、寂光寺(じゃっこうじ)にあるそうな。なるほど、寂光寺の門をくぐると<第一代本因坊報恩塔>の大きな石碑が目につく・・のはそのためじゃ…

木魚歳時記 第809話

安産の寺として知られる大連寺(だいれんじ)と真如堂(しんにょどう)の阿弥陀如来(あみだにょらい)は<同仏二体>つまり分身のの如来(にょらい)さまなそうな。そして、いずれも安産の仏(ほとけ)として女性の信仰を集めているそうな。 「見るもの聞く…

木魚歳時記 第808話

黒谷さん=金戒光明寺(こんかいこうみょうじ)の塔頭(たっちゅう)に西雲院(さいうんいん)がある。この寺の堂に、長さ二メートルほどの黄色味をおびた石が置かれてある。これを「紫雲石」(しうんせき)と呼ぶそうな。 「人の心には仏になる種があるもん…

木魚歳時記 第807話

赤山禅院(せきざんぜんいん)は、京都御所の表鬼門にあたる。比叡山の麓にあり、雲母(きらら)坂とつながっている。あの千日回峰の修行者は、真夜中あたりにこの赤山明王(せきざんみょうおう)にお参りされるそうな。 「死んだのちに仏になると思うなよ …

木魚歳時記 第806話

絶世の美女、小野小町も晩年は悲惨(ひさん)だった。洛北の山里で見取るひともなく世を去ったそうな。白骨となった眼窩(がんか)からススキが芽をふいていたという伝説まである。この地に建てられたのが補陀落(ふだらく)寺じゃが、人はみな小町寺と呼ぶ…

木魚歳時記 第805話

大原の勝林院(しょうりんいん)といえば、三千院とともに紅葉のころは観光客でにぎわう。この寺は、円仁(えんにん)の開山で、声明(しょうみょう)発祥(はっしょう)の地ともいわれているそうな。 「降ってよし、晴れてよし、 無くてよし、有ってよし、 …

木魚歳時記 第804話

安養寺(あんにょうじ)の本尊の阿弥陀如来(あみだにょらい)の蓮台(れんだい)は、蓮(はす)の花びらが、みんな下を向いているそうな。八葉(はちよう)の逆蓮華(さかされんげ)といって、大変に珍しいそうな。しかし、そのいわれを聞くと時代の背景が…

木魚歳時記 第803話

薬師院(やくしいん)本尊(ほんぞん)の薬師如来(やくしにょらい)は、空海(くうかい)が、一刀三礼(いっとうさんらい)、つまり、ひと刻みするたびに、三回拝みながら彫りあげたといわれているそうな。 「生れ生れ生れ生れて生の始めに暗く、 死に死に…

木魚歳時記 第802話

頂法寺(ちょうほうじ)は、本堂の屋根の形が六角形であるところから「六角堂」(ろっかくどう)と呼ばれているそうな。住職が華道(かどう)池坊(いけのぼう)の家元を勤めことでも知られている。「姉三六角蛸錦・・」京の<東西通りの数え唄>にもなって…

木魚歳時記 第801話

行願寺(ぎょうがんじ)の山門から、赤いちょうちんが見える。本尊の十一面観音像(かんのんぞう)が浮かび、観音信仰が、京の町衆ともに生きてきた寺の雰囲気(ふんいき)とよくマッチしている。 「僕は死ぬまで 進歩する積もりで居る」(夏目漱石) 昔、男…

木魚歳時記 第800話

<茶くれん寺>も通称(とおりな)で、正式には浄土院(じょうどいん)というそうな。これには秀吉のユーモア精神がからんでいる。 「人間が本気でやることは そのままでりっぱだ」(山本周五郎「虚空遍歴」) 昔、北野の天満宮(てんまんぐう)で、大茶会が…

木魚歳時記 第799話

威風(いふう)堂々とした福勝寺(ふくしょうじ)の門は、年に一度しか開かれないそうな。その節分の日には、信者らが門をくぐりぬけて、お目当ての<ひょうたん>のお守りをさずかるそうな。 「人間は努力するかぎり、 迷うものだ」(ゲーテ「ファウスト」)…