木魚歳時記

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2013-12-21から1日間の記事一覧

木魚歳時記 第428話

これやこの 一段ごとの 残暑かな 涼しくなったとはいえ、中二階への暑さはかうべつです。一階との温度差をあらためて感じます。俳句は短詩型ですから省略が大事・・・とはいっても、意味が通じなければ?このへんのところを、誰か教えて下さい。 「人生は常…

木魚歳時記 第427話

ここからは あなたまかせと 冷奴 なめらかな肌触りより、ごつごつしても、少々荒っぽくても、生(き)のままの女、いや、豆腐が好きです。それに薬味はほどほどに・・・醤油を、ほんの一滴たらすだけで、温かい大豆の香りが口いっぱいにひろがるような、昔な…

木魚歳時記 第426話

宵ねぶた 髭の男の 佳かりける 揚句は昨年に作ったものですが、まだ、ホームページに収録していなかったものですから掲載いたしました。青森のねぶた踊りは、見たことはありませんが、髭の男の燃えるような男くささは、報道で見ています。でも、こんなイメー…

木魚歳時記 第425話

日本海 くらげ前線 北上中 あじとか、いわし漁にとって、大くらげは迷惑な存在であるようです。大の男が両手を広げても余るような、大くらげが、一網に5,6匹もかかるそうです。今頃は、越前岬の沖合を大くらげの群が北上中とか・・・あの得体の知れない生…

木魚歳時記 第424話

西方の 風に吹かれて 盆の僧 お盆になりますと、若い僧侶が、二輪に跨って風をはらみ疾走する姿は、このころの風物詩となっています。もちろん、自力で風をはらむわけですが、ぼくには、西方極楽(さいほうごくらく)の風を受けて疾走する・・・そんなように…

木魚歳時記 第423話

花街に のっぽ猫背の 盆の僧 ぼくは、のっぽではありませんが、お盆の「棚経」(たなぎょう)で、昼の祇園街を抜けます。そこには、夜の花街と違った匂いがあって、ぼくは、それを肌で感じて通りすぎます。 「誰にも知られていないと思っている。 しかし、自…

木魚歳時記 第422話

一隅に 独り気を吐く 百日紅 「百日紅」(さるすべり)の幹は、樹皮が禿げ落ちて、いつも、つるつるです。百日紅の幹がぼくだとしたら、さしずめ、真っ赤に燃える花は大黒さん? 「思った通りになる世の中なら、 おらあ天下を取っていらあな」(鈴木 泉三郎)…

木魚歳時記 第421話

あのことの 嘘のやうなる 蝉の殻 「あのこと」とは、羽化のパフォーマンスのことです。誰かのいたずら(写真)?いえ、ぼくは、そうでないと思います。夜、蓮の蕾(陸生)で羽化した抜け殻は、朝、蓮の花が開くにつれ「この世逆さ」となった・・・いずれにし…

木魚歳時記 第420話

京のへそ 灯る老舗の 湯引鱧 六角堂に「へそ石」が置いてあります。寺の縁起にも書いてありますが、六角堂のあたりは、洛中の「へそ」(かなめ)と考えられていたようです。六角さんに参詣して、その近くで鱧料理を賞味させていただきました。 「時はいま、…

木魚歳時記 第419話

仙洞の 魚青ざめて 旱雲 「仙洞」は、仙洞御所のことですが、広く解釈すると、仙人ないし高貴な人が住む処と解釈してもいいわけです。そんなやんごとなき処に棲む魚が、旱雲」(ひでりぐも)を見て、渇水を怯え青ざめている・・・ 「人間は生きて苦しむ為の …

木魚歳時記 第418話

寺町に たひらな顔の ラムネ売り 寺町に御霊神社があって、縁日のときにはいろいろなお店が出ます。こどもの頃は、夕暮れからよく連れていってもらった記憶があります。綿菓子や、金魚すくいの横で、ラムネを漬けて売っていた、おやじの平たい顔が浮かんでき…

木魚歳時記 第417話

百畳に 忍び入りたる 夏の月 百畳とは大げさな、ぼくの寺のことではありません念のために。さて「夏の月」とは「月涼し」の感覚です。酷暑の盛りというのに・・・このように、俳句の世界では、1~2ヵ月先の感覚を詠みますから、ぼくのようにせっかちな人間…

木魚歳時記 第416話

稚蝉の 山門に来て 固まりぬ 「あっ、地虫や」。稚蝉(ややぜみ)、つまり、「地虫」が石畳を這っているではありませんか。まわりに樹木は見あたりません。このままでは・・・そこで自坊に連れて帰り放してやると、なんと門柱に登り始めました。どうか無事に…

木魚歳時記 第415話

老体の 猫に戯れ売る 金魚玉 金魚鉢が戯れ(ざれ)を売るわけではありません。中の金魚たちが、居眠りする老猫を挑発するさまは、人畜無害の老僧に戯れるギャルの姿を連想します。そういえば「金魚玉」を飾るお店も少なくなりました。 「心ある時、身に価値…

木魚歳時記 第414話

僧院に 青ざめてゐる 火取虫 「火取虫」とは、飛んで火に入る夏の虫のことです。僧院(靜)と火取虫(激)との対比が成功。との評がありました。つぎは「灯の側で、白い蛾が襞(ひだ)ふるわせている」そんな俳句をものにしたい。と、狙っています。 「体は…

木魚歳時記 第413話

息の根に 触るる思ひや 夾竹桃 「山寺に釈迦の跡踏む夾竹桃」。夾竹桃(きょうちくとう)はインド原産だそうです。中国を経て、江戸時代に日本へと伝わったそうです。お釈迦さまの教え・仏教は、インド、中国、朝鮮半島の百済(くだら)を経て、西暦552年…

木魚歳時記 第412話

寺清水 苔の不動の 太りだす 法善寺横町にある水掛不動尊は、有名なわりにはうっかりすると、見すごして通り過ぎるような処にあります。しかし、願望をかなえるために、ひっきりなしに参詣する善男善女?の水掛で、不動尊は写真のように苔だらけ・・・京都の…

木魚歳時記 第411話

葉隠れは 青の曲者 唐辛子 大自然を「切り取る」。その意味では、俳句も写真も似たところがあるようです。俳句はいっこうに上達しませんが・・・写真はそこそこ「無心」で撮れます。でも、この青唐には手こずりました。ごちゃごちゃしていて・・・それに<辛…

木魚歳時記 第410話

ほつほつと 微妙快楽や 蓮の花 牛蛙の声に釣られて、蓮池に着きました。つい最近まで、破れ蓮(やれはちす)で殺伐としていた古池は、蓮の葉が一面に覆いつくし、その間から蓮の花が<ほつほつ>灯るく光景はまさしく極楽世界そのものでした。 「生まれては…

木魚歳時記 第409話

声のして 悪魔のやうな 牛蛙 「のれそれと姿みせない牛蛙」。あの野太い声はいくどか耳にしました。が、その「実物」を確かめたことはありません。すぐそのあたりで声がしますから、近くに潜んでいるのでしょうが・・・ですから写真に撮ることもできません。…

木魚歳時記 第408話

平成の ゆらぎを締めて 鉾の立つ 最初、古都1220年の伝統を保存する意味を込めて「千年のゆらぎを締めて鉾の立つ」と詠みました。しかし、鉾の歴史からいえば「千年」はちと大げさ・・・と考えて、時代の性急すぎる流れを戒める意味も含めて「平成」とし…

木魚歳時記 第407話

六道の 辻で媚売る 道をしへ 京都の松原大和大路には「六道の辻」があります。これは、地獄・餓鬼・畜生界など・・・いわゆる「六道輪廻」(ろくどうりんね)の考えから伝承が生まれたのでしょう。そのあたりには、珍皇寺とか六波羅蜜寺があり<六道さん詣り…

木魚歳時記 第406話

富士山を 丸ごと漉して 泉湧く 「泉」は、いきよいよく湧き出る水のことです。川の源流となるよう湧き出る水のことです。富士山とは大げさですが、樹海にたくわれられた豊かなな水が、あちらこちらから湧きだし、流れ下って<いのち>を育んでゆくのです。 …

木魚歳時記 第405話

苔清水 風こそ通へ 無動谷 無動谷は比叡山にあります。あの千日回峰にもかかわる山深いところです。ところで「清水」は<染み出る>が語源のようですから、どちらかといえば、深山に人知れずわきだす・・・その昔、牛若丸も喉をうるおしたかも知れないのが苔…

木魚歳時記 第404話

ラムネ飲む 托鉢僧の 喉仏 托鉢僧といえば、大徳寺で修行する雲水たちが、紫野の周辺を「ホーホー」と喜捨をうけて回る姿を思いだします。修行の身ですから、ラムネなど飲むわけはありませんが、彼らの気持ちを代弁しただけのことです。 「おこるな。いばる…

木魚歳時記 第403話

噴水に 上る下るの 掟あり 「蹴上」(けあげ)のインクラインで撮った写真です。写真を始めて気がついたのですが、鷺(さぎ)はどこにでもいる居付き鳥です。それも、一羽だけで居るはぐれ鳥です。ところで、写真の青鷺(五位鷺)は夏(六月)の季語となるよ…

木魚歳時記 第402話

滴りの 音に音なし 不動谷 この句どこかで見たこがある?まあ「力の及ばざるところは如来の領域」と目をつぶることにしてください。洛北の狸谷不動尊の近くで、滴りが音もなく岩盤を濡らすのをみたとき、とても不思議な感覚に打たれたのは事実です。 「昔は…

木魚歳時記 第401話

夏めきて 女系二代目 火の色す 「歴史は夜に創られる」とかいいますが、ぼくは「歴史は女性により創られる」と信じています。アフリカの草原で暮らすライオンの群れを浮かべればすぐわかることです。テリトリーを守る役目のほかは、オスは、一日中寝て暮らし…

木魚歳時記 第400話

さくらんぼ 雨のしづくも まじりける 揚句は五月に作ったものです。パソコンに弱いぼくが、プリントアウトをしようといじくっているうちに、誤って「五月分」を全部パーにしてしまいました。おまけにウェブ転送後に気づいたもので・・・ホームページも空白の…

木魚歳時記 第399話

たましひの 頭にのぼりたる かき氷 頭(づ)にのぼる・・・とは、あのキーンとなることです。ぼくは、ソフトクリームでもキーンとなる虚弱体質です。ところで、氷菓子も昔に比べるとマイルドになりました。しかし、かき氷といえばやはり「いちご」。大盛りの…