2013-12-12から1日間の記事一覧

木魚歳時記 第96話

むらさきに 隈取りはじむ 雪解山 ぼくの、ぼくによる、ぼくのための自分史、つまり、この『最遊戯』も第8話がおわりとなります。このシリ-ズでは「苦」「我欲」「無我」「縁起」「空」…など仏教の根本教義について考えてきました。 むつかしいでしたが、世…

木魚歳時記 第95話

天空の 星屑なれと 萩根分 「真之介さま野望が実現しそうです…」。小雪さんの野望が適って、小雪さんは蝶になってしまうようです。「蝶さりげなく花をたずね、花さりげなく蝶をまねく」そんな風景も遠くになるのでしょうか? * 「摂取して捨てたまわず」<…

木魚歳時記 第94話

初諸子 金と銀とに 反りかえる 「このたび京都に戻りました」。金時姐さんの転勤挨拶(2月末)が届きました。なんと年賀状ハガキをご使用。洒落、深慮遠謀?さすが足柄山のクマ公を悶絶させた姐さんです。 * 「摂取して捨てたまわず」<第2番目>浄土宗を…

木魚歳時記 第93話

午祭り 狐の顔も 三度まで 「爺い、お嫁にいくでやんす」。やんす姫も年貢を納める気になったようでがんす。もう爺のことなどかまってくれない?でも、嬉しいことでがんす。 * 「摂取して捨てたまわず」<第1番目> 「仏の座したまう蓮華の花より発する救…

木魚歳時記 第92話

月の晩 長広舌する 猫の恋 「トタン屋根 雨音近き 春の宵」 豆八姐さんから秀句が届きました。こんな相聞歌に引かれて、ニアミスしたドラちゃんたちもいた?そこでお返しの一句を…「トタン屋根 ドタキャンとなる 猫の恋」 * さて、第4話から第8話のシリー…

木魚歳時記 第91話

水琴の 寂誘うかな みぞれ雪 形あるものはすへてこわれて行く 花のように 人のように 楼閣のように されと形なきものは 大空の やうに虚空のように壊れることを 知らない 形あるすへてを捨てた心 変り行く すへてを離れた心 それか 空の心てある みとりの大…

木魚歳時記 第90話

紅梅の 濃すぎるほどに 門跡寺 「私てなんや?」をキー・ワードに、お釈迦さまの教え「仏教」の根本教義について考えてきました。 ①「もの、独立自存なし。相依相関する」(無我・縁起) ②「ものごとはうつり変わる」(無常) ③「ゼロ即無限・無限即ゼロ」」…

木魚歳時記 第89話

厄払ひ 壬生と吉田と 盧山寺に 「トライしていますが…」。小雪さんの<野望>は思うようにはいかないようです。「野望は野望、現実は現実ですから…努力を続けることが大切です」。そう返信しました。 * 心、尽くした人は(くう)と読むでしょう。 わたした…

木魚歳時記 第88話

鬼穴を 三石五斗の 豆で打つ 昔、深泥(みどろ)池の近くには鬼が棲んでいました。悪さをして人を困らせるので、勇敢な法師が、鬼の穴に三石五斗の豆を撒いて退治したといいます。その跡は、鬼塚としていまでも残っています。 * 心、淋しい人は(から)と読…

木魚歳時記 第87話

丑三つや 十九娘の 追儺する 厄年(19歳)の娘が、豆二十粒を包んで体を撫で、それを丑三つに捨てると厄払いができる…そんな風習があります。その癖がぬけず<丑三つ女>となった姐さんもおられます。 * 心、明るい人は(そら)と読むでしょう。 みわたす…

木魚歳時記 第86話

双葉より 玉の実こぼす 犬ふぐり 「大丈夫かしら?」。愛犬<ごん>のふぐりが慈姑のように…豆八姐さんは心配するやらウットリやら。 * 「大丈夫、腐ってません」。逞しいヒット・マン(玉盗人)に成人?した証拠です。安心あそばせ。 有名な『般若心経』(…

木魚歳時記 第85話

女あり 男三癖を 追儺する 「爺い、どうしてなの?」。 やんす姫がいうのは、男は家に帰ると、風呂・めし・寝るを唱える。それが不思議というのでがんす。 * 「爺はいわないでがんす」。それは、大黒さまが<三つ指>ついて待っておられから<三癖>などほ…